ブログ

続、ホイールの規格多すぎる問題

続、ホイールの規格多すぎる問題

前回はロードバイクの700cと650cホイールと、MTBのホイール規格について記述しました。

今回はそれ以外の規格について書いていきます。

  • ミニベロ
  • ランドナー
  • 実用車

ミニベロ

20インチホイール問題

ミニベロ等で採用されることの多い規格です。しかしここで問題があります。

20インチのホイールには2種類あるのです。しかも、リム幅が違うなどの問題では無くリムの外径自体が異なります。

20インチのホイールにはリムの外径が451mmのもと406mmの2種類あります。

どちらかというと406mmの方は折り畳み自転車や街乗り用のミニベロに採用されることが多く、451mmはきちんと走れるミニベロに採用されることが多いです。

なぜそのような区別があるの?

前回の記事で700cと650cを簡単に比較しましたが同じことが言えます。

406サイズ

406サイズの方はタイヤ径が小さい為、漕ぎ出しが軽く取り回しも楽です。

反面、速度の維持はしにくく長距離の移動は451サイズには劣ります。

また、406サイズはタイヤの選択肢も多くスポーティな細身のものから街乗り用の幅太タイプまでたくさんある為使用用途に応じたタイヤを選びやすいです。

まさにお手軽に乗るミニベロらしいホイールサイズと言えます。

451サイズ

451サイズは外径が当然ながら406サイズより大きくなります。

その為高速域での速度維持がしやすく、直進性も高くなります。長距離の走行も可能になります。

デメリットは、漕ぎ出しが重くなる点とタイヤの選択肢が少ないという点です。

タイヤの選択肢は細身のものが大半になります。

私はロードバイクに乗ってからミニベロを組みましたので451サイズの20インチフレームで組みました。

20インチ451サイズGIOS さらに速くするためにフロントに62tのチェーンリングを装着

爽快な走行感を味わいたいなら451、のんびり楽に走りたいなら406がおすすめです。

ランドナー

さらに混迷を極めるのがランドナーのホイール規格です。

ランドナーという自転車は極端な説明をしますとフランスで生まれ世界に広まり、そして世界で廃れ日本にだけ残った自転車と言えます。(他の国でも完全に無くなったわけではありません)

その為、当時のフランスでのホイール規格がランドナーの規格として一部に残っています。

650B

650bという規格はランドナーで一番多いサイスですが、ランドナー以外にはまず使用されません。

特にビンテージのランドナーで見られるサイズです。

ランドナーは旅行用の自転車ですので太めのタイヤが好まれます。また、ある程度の走行性も求められる為このようなサイズとなった経緯があります。

650Bはランドナー規格の中では一番小さいリム外径になります。ETRTOは584です。

650bのホイールは27,5インチ(ETRTO584)のランドナー用タイヤが使用できます。

650Bは650cや650aともサイズが異なります。これらは全て互換性はありませんのでお気をつけください。

650A

650Aは650Bよりすこしリム径が大きくなります。ETRTOは590です。

650Bと6mmもリムの外径が違うので当然タイヤの互換性はありません。

650Aは実は26インチのタイヤが使用できますので新しく作られるランドナーでは650Aの方が多く選ばれます。

この26インチは通学用自転車やシティサイクルに使われる規格なのでいざという時の互換性が高い点がおすすめポイントです。(使用できても、タイヤ幅はママチャリ用なので細くなってしまいます)

ビンテージランドナーが好きな人は好まない印象があります。

ついでに

最近のランドナーでは700cのものもあります。つまりロードバイクやクロスバイクと同一規格です。

700cのタイヤは全国のスポーツ自転車屋さんに確実にありますのでこれから旅行の為にランドナーを新しく考えるならおすすめです。

学生の頃、無理やりランドナーに改造した700cの自転車

ファニーバイク(前後異形自転車)

かつて自転車競技の中で速さを極める為面白い形の自転車が誕生しました。

前輪が小さく、後輪が大きいファニーバイクと呼ばれる自転車です。

速さを極める為、ピストやロードで作られていました。

ここで使用されるホイール規格はリアが700cでフロントが24インチというフランス規格とアメリカ規格が混在するという現象が起きていました。

いつの時代も規格の統一は大切だと思わせてくれる話です。

実用車

この自転車のタイヤ規格に出会うことはほぼないと思います。BE規格の耳付きタイヤと呼ばれるタイヤを使用するホイール規格です。

実用車はBEという規格のタイヤを使用しとにかくリム幅が太く、現在ではリアカーようにごく僅かに生産されているのみとなっています。

その為あまり詳しいことは分かりませんが、何か特殊なものがあるのだなくらいにお考えください。

ETRTOには混迷を極めるホイール界の希望の星!

今までご紹介してきましたホイール規格は全て、インチサイズとフレンチ読みの混在、及びリムの外径を計測するのかビート線で計測するのかがバラバラでした。

そのせいで650Bは27,5インチタイヤで、650Aは26インチタイヤなどという訳の分からないことになってしまいます。

その為現在は共通の単位として、タイヤのビート線がかかるところの直径を表記するようになってきています。

それがETRTOと呼ばれるものです。これさえあればインチであろうが、謎の規格であろうが表せるはずです。

The European Tyre and Rim Technical Organisationの頭文字を繋げてETRTO(エトルト)です。

表記方法はビート径xリム幅のmm単位での表記です。

これなら分かりやすいですね。

しかしながら、依然としてホイールとタイヤの単位はフレンチかインチ表記が幅をきかせておりETRTOは添え物あつかいです。

皆さんも、ビンテージの自転車を手に入れる事がありましたらホイールの規格にはお気をつけください。

追記

サイクルベースあさひさんが表に分かりやすくETRTOをまとめてくれているのでご紹介しておきます
https://www.cb-asahi.co.jp/contents/category/howto/variation_tire-etro/#heading-1

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る